ようやく最近になって、長かった夏バテから夫婦共々回復してきて、ブログに向かうエネルギーが出てきた。
夫婦共々と一応書いてみたが、実は妻の方は今もまだ横になってベッドの上でゴロゴロしている。どうも放熱がニガテなようで、体に熱がこもってしまうようだ。妻は、いつも冷凍庫で凍らせてあるケーキお持ち帰り用の小さな保冷剤をとっかえひっかえしては頭に当てている。妻に近寄ると、ボイラーに近付いた時のような感じで少し汗ばむ。さすがに大袈裟か。
私にとって、このブログに向かうというのは、ものすごくエネルギーがいることのようで、体や心が弱っているときなどは全く書けない。日常のこまごまとした出来事に忙しく対処しているときはなんとも思わなくても、いざ振り返って書こうとすると、いろいろ思い出されて辛くなったりすることもあるからだ。逆に、ブログに向かった方が、むしろ気分転換になることもあるのだが。
この夏、妻はとうとう花火大会にも、海水浴にも、水族館にも、どこにも行くことはなかった。地域の情報誌を妻に見せては、「この花火大会行ってみるか?」などと誘いをかけていたのだが、暑かったからか、首を縦に振ることはなかった。ついに近所のお祭りにすら行かず仕舞いだった。私は今年は手伝う係になっていて、裏方として参加したのだが、帰りにいただいた焼きそばを持って帰って妻に食べさせたくらいだ。花火の音も、家の中から聞いたのだろう。
この間の妻の調子は、やはり良い時と悪い時の繰り返しだった。概ね1週間に数日調子が悪い状態が来て、残りは静かにゲームをしたり、ナンプレをしたりして過ごしていた。9月の中頃の2週間ほどは、なんと調子が最悪状態までは行かず、持ちこたえた。とは言っても、相変わらず妄想、幻聴、幻覚はあって、わずかな時間、その時そこにいないどなたかと喧嘩をしては、寝室に休みにいって頭を冷やし、復活してリビングに出てくる、という繰り返しを一日のうちに何回も繰り返していたのだが。そして9月末、病院に診察に行った帰りに、多くの人にバスや病院で会ったストレスからか、ついに調子が大崩れになり、絶叫しながら帰宅、そのまま2日間、またもや地獄の妄想生活に突入していた。
我が家では、7月に今の主治医に『こころに効く精神栄養学』という本を紹介いただいてからというもの、本を参考に大幅な食材転換を図っていて、本に書いてあるような魚、玄米、野菜、お茶、ヨーグルト、チョコレートなどを大幅に増やしているのだが、この効果は出ているのだろうか。心なしか、妻の気分の揺れ幅が小さくなってきているように感じられなくもない。本の内容も盛り沢山なので、まだまだ完全に実行できているとは言いがたいので、引き続き頑張っていきたい。これで本当に効果が出るなら、こんなにありがたいことはない。
ところで、これは一つ気付いたことなのだが、どうも妻の精神年齢は、今6才くらいではないかと思うのだ。なぜかというと、妻の今回の発病が2010年6月で、今が2016年だからだ。
「いや、そんなんじゃあ何の説明にもなってないよ」という声が聞こえてきそうだが、これは妻が調子の悪い時に時々叫ぶ内容から推測して考えたことで、どうも妻の様子を見ていると、精神年齢が6才くらいの小さな子供のような気がしてならないのだ。
妻が調子の悪い時によく叫ぶ内容というのは、以前にも書いたかもしれないが「幸せじゃなかったから0才からやり直してるんだもん!」というものだ。この発言をもとに考えると、妻が調子の良い時によくやるぬり絵も、カレンダーやノート、壁、果ては洗濯機などにシールをベタベタ貼りまくるのも、そして時折優しさや気遣いは見せるものの基本的に駄々っ子でわがままで身勝手な振る舞いも、すんなりと説明がつくように思うのだ。
薬の副作用で、6年前にてんかんを繰り返し、植物状態に近くなってしまったことがあるのだが、そこから回復した時の妻の様子は赤ちゃんのようだった。そこから6年かけて、だんだんと成長してきているのだろうか。すると精神的に再び大人になるのは後14年とか、かかるのだろうか。
これは、まあ一つの推測にすぎないかもしれないが、これからも辛抱強く、粘っていこうと思う。