先日、月に一度の妻の通院に付き添って病院に行ってきた。
妻の調子はいつも通りで、前日夜に少し寝ていたので朝はしゃっきりしていて、診察時間のお昼前には調子が崩れる、という状態。医師の前に行ったときにはもう訳の分からないことを言い始めていた。
医師に今回の診察までの妻の調子を伝えたところ「このまま行かれますか?」と聞かれた。
「どういう意味ですか?」と尋ねると、医師としての意見としてやはりもう少し普通の生活ができるよう、なんらかの処置を施した方が良いと思う、とのこと。
実は5月後半は特に調子が悪く、二日もしくは三日まるまる寝ずに叫ぶという状態が続いていたのだ。それを医師に伝えたので、このような会話の流れになったのだと思う。妻は睡眠がとれた次の日の朝はほぼ決まって調子が良いのだが、数日間睡眠しないとさすがに身体的にも問題なので、少なくとも寝れるようにしたほうが良い、と医師から言われた。ただ妻の場合は向精神薬の副作用が非常に強いし、本人も相当な心理的抵抗もあるので、睡眠薬を少し試してみないか、ということだった。
私もさすがに何日も寝ずにぶつぶつ言ったり、叫んだり、爆笑したりしている妻を見ていると、妻の脳がオーバーヒートしてしまうのではないかと心配だったので、睡眠薬を処方されることについては同意だった。
一つ心配なのは、たとえ睡眠薬と言えども「飲み薬」なので、妻にとって抵抗のない湿布や目薬、虫さされ用の塗り薬などとは訳が違うということで、おそらく妻は怖がるだろうということだった。その懸念を医師に伝えると、「基本的には本人には知られないように、飲み物か何かに溶かして与えたらよい」という事だった。
ともかくも数年ぶりにお薬を処方され、もちろん今の病院に来てからも初めてのことだったので、勝手がわからずあたふたしながら院内の薬局で書類をもらって院外の薬局で睡眠薬を調合してもらった。
病院を後にしてからも、なんだかずっと「本人には知られないようにお薬をなにかに混ぜて出せば良い」と言われた事が気になっていて、次の日の朝も考えていた。ふと、ずっと前に妻の母親が「気づかれないように、食べ物にまぜてお薬(向精神薬)を与えたら、すぐにばれた」と言っていたのを思い出した。
おそらく、一回は睡眠薬を与えられるだろう、とは思うが、ばれたら多分、信頼関係が損なわれて、次からは私が出すどんな飲み物・食べ物も疑い始めるだろう、と思った。
いかに統合失調症の患者だとはいっても、やはり介護者との信頼関係があってはじめて自宅療養が可能になると思うし、それが何より大事なように思えたので、妻には事前に伝えておく事にした。幸い診察の次の日の朝、妻は睡眠がとれたおかげで話ができる状態だったので、病院で睡眠薬をもらったよ、ということを伝えた。お試しで三日分だけもらったこと、本当に寝れてない夜にしか出さない事を妻に伝えると、「うん」と言っていた。
一安心だ。とりあえず、今のところはまだ使っていない。
ところで、通院の帰りにはいつもマクドナルドにいくことになっているのだが、診察の時には途中で調子を崩して院内で叫んでいた妻が、帰りのバスに乗ったところでピタッと静かになり、機嫌が良くなってカラカラと笑い始めた。マックに行くのが楽しみだったのだろう。そんなわけで、無事マックでハッピーセットを食べて、妻はシュシュ、わたしはバルタン星人をもらって帰った。
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