金曜日の午後、久しぶりに実家に行ってきた。私の母親の誕生日祝いだ。日にちは実はずれているのだが、母の都合で遅れてお祝いすることになった。
母と兄と私の三人分くらいあるケーキを買って、実家に到着すると、母が喜んで迎えてくれた。しばらくすると兄も帰宅して、ささやかながら三人で母の誕生日のお祝いをした。それぞれ近況を話したり、だれがケーキのどの部分をとるとか、家の修繕がどうのとか、いろいろたわいのない話をして、楽しい時間を過ごすことができた。
母が、今日は妻は来れなかったのか、と聞いてきたのだが、あいにく妻は午前中の通院で精神的に疲れてしまったようで、もう午後には意味不明の独り言を言う状態でとても連れてはこれなかった。なのでお留守番だ。
母が私に対して、「あなたは大変な奥さんを迎えてしまった。あなたの人生は一体何だったのか」と、誕生日なのに意気消沈していたので、私は母を元気づけたかったのもあり、日頃から考えていたある計画を話してみたところ、なんだか元気が少し出たようで良かった。この計画は追々進めたいと思う。
ところで、「あなたの人生は一体何だったのか」と過去形で言われるほどの年齢ではないので、ちょっと心外だったが、母からするとそれほどに大きな心配事なのだと思う。母や兄弟らに心配を掛けないためにもがんばらなくては。
妻の調子だが、金曜日に病院に行って以来、朝は調子良がいいものの、午後から夜中にかけて独り言から絶叫になってしまう、という一連のパターンを繰り返していて、相変わらず頭の横をこすり上げている。さっきちょっといいことがあったので、ビールを一缶あけてコップで半分持っていってあげた。
たった今はなにやら楽しそうな独り言だ。