(2013年5月以降)
2013年5月22日のお出かけの記事を最後に、ずいぶんと更新が途絶えていた間に、妻の状態に大きな変化がみられたので記しておきたいと思う。
妻の病状は、相変わらず良いときと悪いときが波のように交互に訪れる、という基本は変わっていない。悪い状態のときには泣き叫び、顔を真っ赤にしながら、わなわな怒りで手が震えたりしながらその場にいない誰かと必死に喧嘩して、ごはんすらまともに食べられない。
それでも、よい状態の時には、まるで幼児のような話しぶりで、ぼんやりしつつも、以前よりは明らかにマシになっているように思う。
具体的には、ドラクエXで他人とフレンドになったり、ものすごい“遅さ”でチャットしたり、フレンドになった人に誘われてどこかに討伐に行ったり。それ以外にも、私のキャラがわかっているらしく、酒場で雇っては連れて行っている。そして自分の家のスライムチャイムを伝言板のように考えていて、そこに私への伝言が書いてある。プレゼントでドルセリンをタンスに入れたりするのだが、「ドルセリンありがとう」とか。
あとは、手紙をたまにくれるようになった。内容は「お手紙の練習をしています 汗 わたしのうちにはじんめんじゅの像が2こ、ドラキーが2個、アルミラージがあるのですが、なぜでしょう?」だ。なぜでしょう、じゃないだろう!(笑)と思うのだが。妻はいたってまじめに書いている。もらったときは本当に感動して嬉しかった。手紙はクリスマスにもお正月にもくれた。ほんの2行程度のものだが、大きな進歩だと思う。
ゲーム以外の進歩という面では、なんと季節感が戻ってきたようなのだ。2010年の発病以来初めて、クリスマスツリーを妻が引っ張り出してきて飾ったのだ!このツリーは、妻が2008年に裁縫で作った初心者キットのものだ。今の家の収納場所は、発病前に住んでいた家と似せてあるので、場所がわかったのだろうが、どの袋に入れていたか妻は覚えていたようだ。おまけに、妻はお正月前にそのツリーをもとの袋に入れて片付けた。
そして今日1月11日は鏡開き。妻は1月7日に調子が良くて、プラスチックの鏡餅の中のおもちを出そうとして「あ!まちがえたぁ!」と言っていたが、今日も調子がよくてお餅を出していた。お雑煮にしてあげた。
通院面などでは、相変わらず病院の大事さはわかっているのか、病院にはついてくる。数回は調子の悪い日に当たってしまい、行けなかったが。医師の前では、少しだけしゃきっとすることもあれば、ぼやっと私のほうだけ見ながら、何事か独り言をつぶやきつづけて終了してしまうこともある。
それから、調子が悪いときにまでお風呂に入れて洗ってあげるのはやめた。お風呂で叫んでうるさい。もういい。調子がいいときだけ、適当に自分で洗ってくれ、という感じだ(笑)。ものすごく下手だが、不完全でも自分で多少はやらないと(笑)。髪だけは短くしてあげているので、ダマにならないからいいだろう。
だいたいこのような感じだ。依然調子が悪いときといいときの差は大きく、戸惑うこともあるが、以前のようにこちらまで怒ったり、叫ぶ口を手でふさいだり、ということは殆どしなくなった。なぜかというと、叫んでいるときでも、妻にお茶を出すと、こぼしながらでも飲み、終わったら湯飲みを手渡そうとするなど、少しは落ち着くようだし、明らかにこちらに敵意がないから。まあたまに箸を投げつけられたり、茶碗を割られたり、なぜか頭を平手打ちされたりはしているが(笑)。
コメント
始めまして、一ヶ月前に同じ悩みを持つお母さんから娘達の症状がこちらのブログの奥様と重なる部分があるからと教えて頂き、全て拝読しました。
親子でも逃げ出したくなる様な症状に、勤めも辞め、引越しもされ、奥様を献身的に看病されてるschizoさんに感動しました。
少しずつ良くなられているご様子、出来ましたら今後も参考にさせて頂きたくコメントしました。
かぼちゃさま
コメントいただきありがとうございました。
また、すべて読んでいただいたととのこと、ありがたいことです。
娘さんたちの症状にうちの妻の症状が似た部分があるとのこと。一人ならず複数だと推察いたしますが、大変なご苦労だと思います。陰ながら応援しております。
先日病院の医師から『分裂病の少女の手記』(セシュエー著)をご紹介いただき読んだところ、非常に参考になる記述がいくつかありましたので、今はそれを参考に頑張っているところです。
また追々書いていきたいと思います。
はじめまして、私の家族も同じような事になり、schizoさんのブログを見つけました。まだ、現状に不安が強くて理解することができませんがこれからの参考にさせてください。
一年ほど前にこのブログを知って、更新を待ち続けている一人です。
結婚ってそういうことなんですよね。
一緒に生活をしている人がいますが、適齢期をずいぶん過ぎてもまだ籍をいれていない私には、とても考えさせられるブログでした。
schizoさんご夫婦のような二人になりたいと、心から思います。
お仕事もあると思いますが、毎日 更新を待ち望んでおります。
今日半日かけて最初から読ませて頂きました。
愛がたくさんあるブログでした。
人生の全てが無気力になってしまっていましたが
また明日から頑張れそうです。
更新お待ちしてます。
バズさま
返信が大変遅れてしまい、すみません。。。
ご家族が同じような状態になってしまわれたとのこと。
私も最初は何がどうなったのか、まったく理解できないことばかりで、そんなはずはない、とか、こんなのうそだろう、とか、理解できないので、腹を立てていたり、妻につらくあたったりしてしまっていて、全然だめだったのですが、だんだんと慣れてきて、いまではこれが当たり前になってしまっています。ですが、これも一時的なもので、どんどん良くなっていったらいいなと思いつつ、希望をもって過ごしています。
がんばってください!
kiraraさま
ほぼ1年前にコメントを書いていただいていたのに、今頃の返信ですみません!一緒に暮らしている方がいらっしゃるのですね。いいですね!ぜひ幸せな家庭を築いてください。いいときも、悪いときも、全部人生の大事なイベントだと思うので、よい思い出をだくさん作ってください。
みやこさま
コメントありがとうございました。
半日も掛けてこのブログをお読みいただいたとのこと、感謝です。
みやこさまからのコメントで、こちらも元気をいただきました!
(schizo)