3月6日にドラクエXのβテストが始まって以来、妻は元気であればずーっとやっている。
前回の日記で、βテスト開始当日の不思議な調子の良さについて書いたが、その日の夜にはもうコミュニケーション不可な状態になり、その後数日間全く会話も通じなかった。9日には朝から気づくと大爆笑しており、数時間続いたかと思うと、今度は黙り込んでゴシゴシ頭などをこすりながら無言になった。
しかし、10日からは復活して、朝からWii Uの電源を入れてドラクエをやっている。もうそれは(調子が良いと)1日中なのだが、妻が一生懸命なにかをやるのはゲームくらいしかないので、良しとしている。それに前回入院した後、通常の状態に戻るのに3年間かかったが、そのときも妻は「ゲームをやって治った」的なことを言っていたので、少し期待していたりもする。コントローラーがブルブル振動するのが良かったらしい。
そうは言っても、さすがにやり続けるのは健康的にはまずいので、極力買い物などにも連れ出している。
そんなわけで、今の妻のリハビリはもっぱらゲームだ。リハビリといっても、治ったからとか治りそうな段階でのリハビリではなくて、まったく先が見えない中でのリハビリだが。
肝心のゲームの様子はというと、まちまちだ。最初は、Wii Uとテレビの電源を入れて、入力を切り替えるというのがわからなかったようだが、何回も繰り返してとうとうスムーズにできるようになった。
そして、調子がすごく良いとき(◎状態など)は、サクサクとクエストをこなし、手際よく魔物をやっつけている。一方、△状態など調子が悪くなると、ゲーム内のキャラの動きが停止して、ゲームパッドを持ったまま本人も停止してしまう。そしてだんだんと独り言がひどくなり、そのままゲームをほったらかして、寝室のカーテンを閉じて引きこもりながら何事か叫び始める。そして数日して調子がよくなると、またドラクエ、という一連の流れだ。
ドラクエXのウリであるオンラインとのかかわり方は、というと、ほぼ本人はオフラインの感覚でやっているようだ。たまに他者からホイミやおうえんをされても、一切反応することなく、自分のことだけやっている。他人のキャラに話しかけることもないようだ。ただ、COMキャラとリアル人キャラは判別しているらしく、COMキャラには話しかける。そして、何事も黙々と我慢強く進めるほうなので、わりと経験値やGもたまっているようだ。
つい先日の30日からはWii U版ドラクエXの本番も始まった。これからしばらくこういう感じでリハビリが続くものと思われる。リハビリだと思うと、月千円の課金も安いと思う。ためしに実際自分でもやってみたが、まださわりの部分とはいえ、話の筋もよくできていて、感動的な場面も、笑える場面もいろいろあるので、妻のような病気のリハビリにはとても良いのではないかと思う。
スクエニさんありがとう。あなた方の作品はとても役立っています。